終末期りはびりドリッパー

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意思伝達装置の導入のタイミング。伝え方が一つのポイント

ALS(筋萎縮性側索硬化症)患者さんとの関わりで必ずといっていいほど登場するのが、意思伝達装置です。

 

様々な種類の機器の特徴やメリット・デメリットを考慮して最も適したものを選定する技術・知識も求められます。

 

しかし、それ以上に意思伝達装置を使用するタイミング、患者さんに説明するタイミングについてはいつも悩まされます。

 動く時から意思伝達装置を使用できれば…

まだ歩くことができる。

 

まだ箸を使って食事が摂れる。

 

ALSでも自分で身の回りのことができる状況では、意思伝達装置についてのイメージはもてないかと思います。

 

患者の目標も「少しでも生活を維持できるように」といったものが掲げられ、将来「四肢が動かなくなったら」といった事実に対しては本人もセラピスト側も逃避したくなる部分ではないかと思います。

 

もし動けるうちに意思伝達装置というものの理解ができていれば、病状が進行してもスムーズな入力ができたり、コミュニケーションが円滑になる可能性を秘めているのではないかと思います。

 

 

でも実際は抵抗感

ぼくの職場では意思伝達装置があるので、どのタイミングでも練習することは可能です。

 

ですが経験上、動けている段階で意思伝達装置を紹介・導入することは、患者さん自身が抵抗することが多いです。

 

動けるうちから意思伝達装置に触れるにはどうしたら良いでしょうか。

なぜ必要かを説明する?

「将来動かなくなってしまうので…」

 

「話ができなくなるので、今のうちからこのようなものを使用しましょう」

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今の状態を維持したい患者さんにとってなぜ必要かを説明することはかなり酷な印象を受けてしまいますよね…。

 

まずは主治医と相談

主治医がどのような方針をもっているのか、患者さん・家族にどのような説明を行なっているか。

 

導入に向けて、まずはこの確認が重要といえます。

「上肢が動きにくくなってから」をタイミングに

そしてぼくが導入のタイミングにしているのが、「上肢が動かしにくくなった」時期です。

 

ナースコールが押しにくくなってくる時期ではナースコールに様々な工夫をこらして押しやすくします。

 

リハビリでも筋力の維持を目的とした筋トレは行いますが、ぼくは「上肢を動かすために」パソコンの導入を行なっています。

伝え方を変える

患者さん本人が将来を考えて意思伝達装置に触れたいと言うのであれば簡単です。

 

しかし、患者さん自身が思っているのは、

 

「なんとかして今の状態をキープできること」

 

なのではないでしょうか。

 

なので、

「今後手が動かなくなるのでパソコンの操作を練習しませんか」

という導入の説明は本人の「今の状態を維持する」という目的と違いが生じます。

 

「筋力を維持するために(パソコンを)打ってみませんか」

 

の方が前向きで本人の目標にも沿った形でパソコンの導入ができるのではないでしょうか。

手指の筋力が保たれているならば、アームスリングを使用した操作が上肢の運動にもなり、患者さん自身の受け入れも良かった経験をぼくはしました。

 

もちろん、患者さんの性格や経過によって様々な対応が求められると思いますが、導入のタイミングと声かけの方法について書いてみました。

 

声のかけかた一つで反応は変わる

話す内容にもよるとは思いますけど、自信なく話をした場合と、わかっていて話をした場合でも患者さんの反応が違うことが多いです。

 

高齢者であっても声の大きさやトーンで感じ取る部分もあるのでしょうか。

 

技術・知識だけでなく、どのような声のかけかたがベストなのかを考えることも求められますね。

 

考えていると悩んでしまって、結果的に声のトーンが下がることがあるのでご注意ください。笑

 

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Uta